グライダー専用周波数の無線の地上局を操作するためには、第三級陸上特殊無線技士(以下三陸特)以上の資格が必要です。

有資格者でなくても有資格者の監督の下であれば操作が可能なのですが、有資格者が居なくて無線を使えないといった事が無いようにしなくてはなりません。

今般、航空特殊無線技士(以下航空特)を持っていると第二級陸上特殊無線技士(以下二陸特)養成課程の短縮コースを受けられることを知り、管理人Tomはこの資格を取りに行ってきました。養成課程とはこれを受講し修了試験に合格すると通常の試験を受けて合格したのと同様に免許を得られるというもので、航空特所持者の二陸特短縮コースは1日で修了(!)なのです。

短縮コースは二陸特にしかありませんが、二陸特の業務範囲は三陸特のそれを含みます。グライダーで単独飛行に出た人はほぼ全員航空特を持っているでしょうから、養成課程で陸上特殊を取りたいならば三陸特の通常コースよりも二陸特の短縮コースのほうが断然おススメです。

養成課程を受けられるところは複数存在しますが、今回お世話になったのは無線従事者養成センター。去年の8月に設立されたばかりの団体です。

8時半までに会場入りが必要とのことで、静岡県在住の管理人Tomは始発でも微妙に間に合わないこと、および前日に関東地方で所用があったことから、至近のビジネスホテルに前泊です。9時少し前到着(巣鴨駅からダッシュするなら8時40分)でいいのならば前泊が必要ないので、当日朝に地方から始発で来場する人は事前に事情を説明して相談した方が良いかもしれません。
センターの入居しているビルは、巣鴨駅から南に5分ほど歩いたところにあります。「コンビニの隣が目印」と思って歩いていたら手前にもう一つコンビニがあったので「ファミマの隣が目印」と覚えておいた方が良いですね。「巣鴨千石皮ふ科」の看板が目立つのでわかりやすいです。
壁に貼られた透明な看板の矢印の方向に進むと、奥に階段とエレベーターがあります。
2階なのでエレベーターを使うまでもないと思い階段で2階へ。よくある普通の雑居ビルといった感じの造りです。
2階の扉をくぐると、廊下の奥に目的の養成センターがあります。左手にはトイレがあります。自動販売機は無いので、飲み物はファミマで買ってきておいた方が良いでしょう。
養成センターの扉です。管理人Tomは前泊したこともあり8時丁度にはもうここに着いたので、一番乗りでした。
まず最初に、持参した写真3枚のうち1枚を用意されていた受講票に貼り付け、残りの2枚を受講料等と一緒に提出します。受講申し込みはネットで完結しており、必要書類もこの場ですべて揃えて提出する形式で郵便のやり取りは一切ありません。随所に簡素化・コストダウンの工夫が見られます。
会場はこんな感じです。許可をいただき撮影させていただきました。センター設立時に新たに揃えたのか、きれいな椅子と机でした。

さすがに講義中の写真はありませんが、すでに航空特を持っている人のための短縮コースという事で、航空特でカバーされていない範囲がどこか、その中でどのような部分がポイントなのか、というところを工学・法規の各1時間ずつみっちりかつ大変わかりやすく講義していただきました。

講義のあと、すぐに修了試験。選択式の問題が工学・法規で各5問です。講義をちゃんと聞いていれば、絶対に大丈夫です。管理人Tomも無事に合格となりました。免許申請も全てやっていただけるため、免許証が届くまで1ヶ月半くらいかかるとのことですが気長に待とうと思います。

普通に試験を受けて三陸特を取ろうとすると、受験料が5,600円、合格するとさらに免許申請の手数料が1,750円かかるので、合計7,350円が必要です。また、当然ながら航空特との重複部分も試験範囲となるため、当然知っているはずではあるものの試験問題を誤読してうっかりミスをやらかし失点しないよう十分注意する必要もあります。

一方、今回の二陸特短縮コースは全て込みで10,000円だったので、 航空特を所持しており平日の講義を受けることが可能ならば、わずかな差額で半日講義を受けるだけで三陸特よりもさらに業務範囲の広い二陸特を取得できるというのは大変魅力的です。空きさえあれば、直前でも申し込みができるのも良いですね(普通の試験は試験日の前々月の1日~20日の間に申し込みが必要)。今回の受講者には、航空特+二陸特短縮コースの合計4日間(33,000円+10,000円)を一気に受講している方もおられたようです。

以上、管理者Tomでした。